イギリスの大学が批判心理学者を公募しています
イギリスのリーズ・ベケット大学 社会科学部心理学科が,批判心理学者を公募しています.
職位:シニア・レクチュラー
契約の種別:雇用期限のつかない常勤職
給与:41,709ポンドから48,327ポンド
詳細については下記のサイトをご参照ください.
http://www.jobs.ac.uk/job/AWY470/senior-lecturer-in-critical-psychology/
大学教員を採用するときに,批判心理学を指定して公募される国・地域は多くありません.
イギリスはそのひとつです.これまで何度か,批判心理学者を求める公募情報を聞いたことがあります.
心理学を学ぶ学生の間に主流だけでなく,批判的な研究も知りたい,というニーズがあります.
そのため,主流心理学者で占められている心理学科・専攻のスタッフの中に,ひとりは批判心理学者がいた方がいいとする意見がイギリスでは一定程度,受け入れられているそうです.イギリスで多くの批判心理学者が活躍している理由の一端はこうした雇用事情にあるのでしょう.
ドイツなど他国で教育を受けた批判心理学者がイギリスの大学で教職に就く例もあります.
リーズ・ベケット大学の心理学科は,次の3つの研究領域を探究しています(http://www.leedsbeckett.ac.uk/research/research-areas/research-areas/psychology/).
・認知と行動
・健康
・性,ジェンダー,アイデンティティと力
おもに3番目の領域が,同大学が求めている批判心理学と関連しているのでしょう.
批判心理学は研究者によって,目的や理論的リソースや方法の差違によって,国・地域の状況の差違によって,多様です.
下記は同大学の批判心理学者が現在,取り組んでいるおもな研究のテーマです.
・摂食や飲酒に関する批判的な質的フェミニスト研究
・職場における性差別
・若者が経験している性的いじめ
・社会階級とジェンダー
・トランスジェンダーの若者の健康
・コンドーム使用のジェンダー差
・男性性と男性の健康
« トランプ米大統領がテロ対策で水責めなどの拷問は有効だ,と述べました:心理学的拷問 | トップページ | シンポジウム 対テロ戦争における「心理学的拷問」を考える:ホフマン報告の後の心理学 »
« トランプ米大統領がテロ対策で水責めなどの拷問は有効だ,と述べました:心理学的拷問 | トップページ | シンポジウム 対テロ戦争における「心理学的拷問」を考える:ホフマン報告の後の心理学 »
コメント